語源辞典《な行》


語源辞典《な行》
言葉・言語語源
内緒 もと仏教語で、「内証(ないしょう)」の変化したもの。さらにその元をたどれば「自内証」の略語で、自らの心のうちに真理を悟る事を言う。
ナイス ラテン語の「ネスキレ」。「知らない」と言う意味。知らないということは愚かな事。そこで英語の「ナイス」は最初は「愚か」という意味で使われていた。それがなぜか「気難しい」という意味になり「潔癖」という肯定的な意味に変化し、最後には「素晴らしい」となってしまった。
永井荷風 荷風というペンネームは、初恋の人、お蓮さんに寄せる慕情を密かに胸に秘めて、「蓮(はす)」を「荷(はす)」に変え、その香りを慕うという、恋人にちなんだ名前。
長崎 文字通り「長い崎」で現在の長崎半島にちなんでいる。もとは地形に由来し、深津江・深江浦といったようだが、室町時代に領主だった長崎氏の姓が地名になったとされる。
流し 「流し」はギターやアコーディオンを携えて夜の巷を奏で歩く商売だが、その元祖は夜の巷ではなく、夜の川を船に乗って流した船芸人。江戸時代の大川(彼ら現在の隅田川)は、夏の夜ともなれば両国橋付近は川涼みの納涼船で賑わっていた。これらの納涼客をあてにして船々の間には麦湯、甘酒などを売る商い船が出没していたが、そこに混じって三味線などをひきながら、納涼船の客のリクエストに応じて稼いだのが「流し」の元祖。川の上へ、下へと客の求めによって船を流した事から「流し」と呼ばれるようになった。
長丁場 江戸時代、夫役(ぶやく)(強制労働)に駆り出された時、仕事の受け持ち区域を「丁場」(町場)と言ったことから、持ち場、縄張りの意味になった。それが「馬子やカゴかき受け持ち区域」の意味に転じ、ここから宿場と宿場の間の距離を「丁場」と呼ぶようになった。こうして、宿場間の距離が長いことを「長丁場」と言うようになった。ここから、長い時間のかかる事を指す言葉になる。
長野 善光寺近くにあった村名だが、ナガは長い、広いという意味で、野は原野をさしている。つまり、広い原野という意味で、その地形にちなんで名付けられた。
ナショナル 大正14年に電池式懐中電灯を発売するときに「国民の必需品になるように」と願いでつけられた。
「何ぞ」の略。何だろうかと疑問がわいたときに、なぜなんだろうと「何ぞ」と問いを発した疑問そのものが謎という言葉になった。またことば遊びの「なぞなぞ」も「何ぞ何ぞ」が詰ったものである。
「暑い」が変化したもの。
納豆 語源は、元禄時代の「本朝食鑑」にお寺の納所で作られていたために、「納所豆」と呼ばれているという記述があり、これがつまって「納豆」となったようだ。後三年の役で安部貞任、宗任を征伐すべく陸奥に下った八幡太郎義家が、平泉付近に陣をしき、近所から集めた大豆を煮ている時に、敵の急襲を受けた。この時、義家は、せっかく煮た大豆を捨てるのはもったいないと考え、急いでワラ俵につめて馬の鞍に乗せた。戦の後、その大豆を取り出すと納豆が出来ていたという。
夏ミカン 盛りは2月から5月で、夏になる頃には夏ミカンは終わっている。しかし、実際のところ、実は夏ミカンの実は秋に出来るのだが、酸味を柔らかくさせるために、翌年の夏まで取入れを延ばす。そこで、夏ミカンの名がついた。少しでも早く取り入れが出来るようにと薬品を使って早く酸味を押さえるようになり、春にでも食べられるようになった。現在では薬品を使わない品種になっているが、「春ミカン」と言わずに「夏ミカン」の名前が残っている。
ナポレオン ブランデーの「ナポレオン」、語源は二つ説がある。一つは、ナポレオンの男子出生にまつわる話しで、待望の男の子が誕生した1811年は、ハレー彗星が現れて人々がビックリ仰天した年ですが、フランスではブドウがまれにみる大豊作。以後豊作の年に作られたすばらしい品質のブランデーに、英雄ナポレオンの名にあやかって付けられた説。もう一つは、友人のワイン商が、皇帝となったナポレオンに、自家製の最上級のコニャックを献上したためという説がある。
奈良 ナラは「平」または「均」という意味で、山中の小さな平地や緩い傾斜の事をさす。この地域に平らに続く丘陵=平(なら)山を表した言葉が県名になったようだ。
成金 将棋用語。駒が陣地に入って「金」になる事。
鳴り物入り 「鳴り物」とは、歌舞伎で鉦(しょう)・太鼓・笛など、助奏に用いられる楽器の総称。鳴り物を入れて拍子をとること、また場を賑やかにする事を「鳴り物入り」といったことに由来する。
新潟 信濃川と阿賀野川の河口の中州の間に出来た新しい内湾を「潟」といい、この周辺で村が発展した事に由来すると言われている。
ニコチン 頭痛に悩まされていたメディチ家の女王に、フランス大使ジャックス・ニコットがタバコを医薬品として献上したことにより、彼の名前をちなんでニコチンつけられた。
ニコチン 1595年、ジャン・ニコというリスボン駐在のフランス大使がフランスにタバコを紹介した。しかし、ジャンはタバコを喫煙の為に紹介したのではない。フランス皇族の頭痛薬として広めた。ローマ法皇がタバコを医薬品として使用していたので、そうなったよう。それで、ジャン・ニコから「ニコチン」という名前が生まれた。
"漢字の「虹」の偏には「虫」がついている。これは、昆虫の「虫」ではなく、「蛇」のこと。想像上の動物「竜」のことなのである。竜は、普段は池の底にじっと潜んでいますが、時がくれば雷雲を呼んで天に上るといわれている。雷鳴を伴った激しいにわか雨の後、空にかかった大きな虹を見て、昔の人たちが、竜の姿を連想したのかもしれない。 "
二十世紀梨 千葉県に住む松戸格之助が捨てた梨の種がゴミ捨て場に自生し、その若木を梨園に移しかえて育てたところ、1897年に実がなった。二十世紀を目の前にして実をつけたということで、二十世紀とつけた。
鰊(ニシン) 身を二つに割って料理するのでニシンとなった。
二束三文 江戸時代の初期に、金剛草履という「わらじ」が二足で三文の値段で売られたことに由来する。
にっちもさっちも 「二進も三進も」と書くように、昔のそろばん用語がルーツで「計算のやりくりがつかない」という意味。そこから、やりくりがつかず身動きが取れない様子をこう言うようになった。
二の次が継げない 語源は平安時代の雅楽の朗詠。朗詠は三段に分けて歌われたが、一段目を一の句といい、低音域、二段目を二の句といって、高音域、三段目を三の句といって、中音域になっていた。そのため二の句から歌い出した者は、高音域を続けなければならず、息切れしたりすることが多かった。「二の句」を続けるのは難しい、という言い回しから出た言葉に由来する。
二の舞 雅楽の舞楽の事。ある僧が「安摩」という舞曲(一の舞)を伝えたところ、2人の舞人が答舞(二の舞)として「安摩」まねて踊った。ところが、舞い方を間違えて滑稽な踊りになったことから出来た言葉だ。
日本 日本をさす言葉に「大八州(おおやしま)」「秋津島(あきつしま)」「豊葦原瑞穂国(とよあしはらのみずほくに)」「葦原中国(あしはらなかくに)」「大和(やまと)」などがあり、中国では「倭(わ)」と呼ばれていた。それが日本と定められたのは701年に制定された大宝律令によって「日本」と定められた。が、その時は「日本」と書いて「やまと」とか「ひのもと」と呼んでいたが、奈良時代になると漢字の知識が広がり、訓ではなく音読みになり「にほむ」となる。これが室町時代になると「にほん」「にっぽん」になった。
二枚目 語源は江戸時代の上方歌舞伎の芝居小屋の前に掲げられた八枚看板。俳優の絵姿を描いたものだが、一枚目に一座の一番の人気役者、二枚目に若い色男の役を勤める役者、と決まっていた。そこから色男を「二枚目」というようになった。
ニュース ニュースは東西南北のnorth、east、west、southの頭文字を取って「news」になった。が、これは、俗説らしい。新しい「new」が複数形になって、現在のような意味を持つようになったのが、本当のところ。
女房 本来は身分の高い女性をいった。古くは女官の部屋の意で、平安時代、貴族が自分の娘を後宮に入れるようになると、知識もあり身分も高い女官は后や妃の教育の任につき、個室が与えられた。その部屋が「女房」で、やがてそこに住む女官の敬称としても用いられるようになった。中世に入ると、一般に女性を言うようになり、安土桃山時代あたりから自分の妻をさす言葉として用いられるようになった。
人間万事塞翁が馬 語源は、昔、中国のある町に住む老人の馬が逃げたが、やがてその馬が駿馬を連れ帰って来る。人々は喜んだが、老人は格別喜ばない。やがて、息子がその馬で足を折り、人々は慰みを言うけど、老人は悲観していない。が、そのおかげで戦争の兵役を免れて無事だったという話より。
ネーブルオレンジ ネーブルはヘソという意味。オレンジを縦に割ると、実の中にさらに小さな果実がはめ込まれている。それがヘソのようなので、この名がついた。
ネクタイ "ネック=頚、タイ=結ぶ。この2つを組み合わせて「ネクタイ」と呼ばれるようになった。17世紀後半に登場したクラバットがネクタイの元といわれている。当時、クロアチア(現ユーゴスラビア)のクロアット連隊の将兵たちが、ルイ14世に仕えるためにパリに遣って来た時、首にまいてきたもので、流行に敏感なパリジャンの間で大変な人気を呼んだ。クロアチア、つまりフランス語でクロートですが、これにちなんでクラバットと呼ばれ、派手好きで知られるルイ14世が、この素敵な流行を見逃すはずもなく、いろいろと装飾がくわえられ、クラバットがすっかりパリに定着するのに時間がかからなかった。 "
ネコババ 「ネコババ」の「ネコ」は動物のネコで、「ババ」はウンコの事。ネコがウンコした後に、砂をかけて隠す事からうまれた言葉。
根回し もともと造園用語で、木を移植する際、一、二年前に根の回りを植え変える穴よりもやや大きめのところで切断して、細根の発達を促して移植を安全にする処置の事から。
ノーシン 脳をシーンと鎮めてしまうから。また「シン」は新しくさせるから。
ノミ屋 勝手に私設馬券を売買するものをこう呼ぶ。せっかく、馬券を的中させても、配当金を払わないなど悪質なケースが多いが、それもそのはず、他人の金を飲み込んでしまうから「ノミ屋」と言われるようになった。
のろま 語源は野呂松(のろまつ)勘兵衛の操る滑稽な人形劇から。名付けて「のろまつ人形」といい、動きの鈍い人形そっくりの動きで爆笑を呼んだ。そこで、動きの鈍い人を「のろまつ人形のようだ」と言うようになり、それが「のろま」になった。



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