アホウドリは本当にアホウか?


アホウドリは本当にアホウか?

アホウドリ科に属する大型の海鳥の総称、そのうちの1種アホウドリ(英名Short-tailed Albatross)をさす。
この仲間は陸から遠くはなれた外洋域で生活し、孤島でコロニーをつくって集団繁殖する。
絶滅危惧種のアホウドリは伊豆諸島の鳥島と尖閣諸島の南小島で繁殖し、翼をひろげると2.4m、体重約7kg。
コアホウドリとクロアシアホウドリは、おもに北西ハワイ諸島で繁殖し、翼をひろげると2.0〜2.1m、体重3kg前後。
日本列島ではこれら3種とも繁殖する。
ところが、この鳥は百年ほど前までは、日本中に数多く生息していた。
わずか、百年間の間に少なくなったのは、この鳥のトンマで気のいい性格の為と、明治時代の乱獲の為。
普通の鳥なら近づくだけで逃げ出すが、この鳥は逃げもしないので、こん棒一つあれば殴って捕獲できた。
アホウドリは昔、外洋にすみ、孤島で繁殖していたので、数世紀前までは人間と出会う事がなく、人間を恐れなかったためで、また繁殖地の地上ではのろまだった。
そのため日本では「あほうどり」とよばれ、英語でもgooney(とんま)とあだ名された。
また、明治初めに羽根布団が流行り、この羽になる格好の材料がアホウ鳥だった。
その乱獲から、またたく間に絶滅寸前に。
しかし、2001年(平成13)4月の調査で、伊豆諸島・鳥島に生息するアホウドリの個体数が1300羽を超えるまでに回復したことが確認されている。


雑学集に戻る


このページは GeoCitiesです 無料ホームページをどうぞ