在 庫 ( 神 々 の 相 談 )



「第三次世界大戦の被害を報告してみろ」
「世界の主要都市、ワシントン、ニュヨーク、パリ、ロンドン、東京は、いずれも全滅。大なり小なり被害のあった国は百数ヵ国、死傷者数はおよそ六十三億くらい、生存確認者となると一万人切るくらいだと思われます」
「そうか・・・ほぼ全滅か・・・」
「現在のとひろ生存確認できた者は、七千二百五十三人、そのうち五千六百人が被爆の影響で遺伝子に異常をきたしています。ある者は、内臓が外側にはみ出し肉の塊りながらも生きていたりしています。とても、人間にとは思えません。あと、全く生殖機能が活動出来ない不能者が千七百五十六人です」
「もう、人類は滅亡しかないのか」
「このままでは仕方がありません。とても、今の放射能で汚染された大陸では、残りわずかな人類が住んでも、すぐに原子病になったり、凶悪ウィルスに侵されてしまう」
「そうか、人類も地球も終わりか・・・」
「ただ、一つだけ在庫の大陸もあるのですか」
「在庫の大陸?」
「そう、在庫の大陸。そこに、残りわずかな生殖可能な正常な人類を住ませ、被爆で汚染された地球を元通りに・・・」
「ちょっと待て、在庫の大陸とは何だ?」
「海底都市アトランティス大陸です」  




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